Orfeon Blog
読んだ本の要約、感想など。 他にも日々思ったことをつれづれと書き連ねます。
ドイツ参謀本部
![]() | ドイツ参謀本部―その栄光と終焉 渡部 昇一 祥伝社 2002-08 売り上げランキング : 102233 Amazonで詳しく見る by G-Tools ☆☆☆☆ |
その後プロイセン軍は紆余曲折を経ながら参謀システムを充実させて、平時から常に戦争に備えて情報収集や作戦を立てておくシステムを導入し、軍人モルトケと名宰相ビスマルクを擁す時代になって黄金期を迎えます。しかしこの繁栄は優れたスタッフであるモルトケと優れたリーダーであるビスマルクという両輪がそろっていたからこそのものであって、優れたリーダーが不在の第1次世界大戦では優れた戦闘を行うも、外交の不手際により多正面攻撃を強いられたり、戦果を外交的有利に結び付けられずに敗戦国となってしまう。逆に第2次世界大戦では強力なリーダーであるヒトラーが自分を過信するあまりスタッフの提言をことごとく無視したため、大戦終盤で無茶な戦略を採用して失敗したとしていて、スタッフとリーダーのバランスの大切さを強調しています。そのためにも参謀は匿名で表に出てはならないとしているところが興味深かったです。
25
« 北陸・長野旅行 | デファクト・スタンダードの経営戦略 »
コメント
Comment
list
コメントの投稿
Comment
form
トラックバック
トラックバックURL
→http://orfeon.blog80.fc2.com/tb.php/26-5ff71da8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
Trackback
list
| h o m e |