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読んだ本の要約、感想など。 他にも日々思ったことをつれづれと書き連ねます。
デファクト・スタンダードの経営戦略
デファクト・スタンダードの経営戦略―規格競争でどう利益を上げるかデファクト・スタンダードの経営戦略―規格競争でどう利益を上げるか
山田 英夫

中央公論新社 1999-09
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☆☆☆☆
主に家電などの規格などがデファクトスタンダードとなりそこから利益を上げるための戦略を論じた本。 著者によると、ある規格がデファクトスタンダードになるには「ネットワークの外部性」をうまく利用する必要があるとしています。ネットワークの外部性とは、その規格が広がれば広がるほどその規格の利用者が利益を得る仕組みのことで「他者とのやり取りの必要性」と「ソフトのストック価値」の2つの軸で大きな価値を持つものがその性質を享受できるとしています。例としてはゲーム機やビデオなどが挙げられます。これらの2つの軸を活かすには技術と現在の規格との互換性とのトレードオフにバランスよく対処する必要があるとしています。

また、規格競争にも規格間競争と規格内競争と規格世代間競争の3つがあり、規格競争で利益を得るには、規格間競争初期の段階では規格自体をスタンダードにするために技術情報をオープンにして自社の利益をある程度犠牲にして普及を促進する必要があり、逆に規格がスタンダードとなったら規格内競争相手を駆逐するために技術の差別化を行う必要があるというこれもまたトレードオフに対処する必要があるとしています。一般に激しい規格間競争でスタンダード後にその規格自体で利益を上げるのは難しいので、スタンダードをとった後はゼロックスなどの例を挙げ、ライバルや消費者からは見えにくい規格の補助的な商品で大きく稼ぐことが効果的であるとしています。最後にこれらの規格競争の激化の帰着として、企業は製品の全ての部分で関わるのではなく何らかの部分でナンバーワンになって他の部分は他の会社に任せる欧米方式が主流になるとしていますが、著者は逆に総合サービスという観点で総合型日本企業にも活路があることを示唆しています。

自分的には、物づくりの分野では多くの世界標準を日本が作っていても最近はそこから大きな利益を上げていることは少なく、逆に利益率の高い他のソフトウェアや通信分野の規格では日本は欧米の後塵を拝んでいるのは規格競争は技術力よりもマーケティングや政治力の方が重要であるように思え、そのところが今最も日本企業に必要な能力のように思えました。

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:本・雑誌

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