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意思決定支援とネットビジネス 

意思決定支援とネットビジネス意思決定支援とネットビジネス
藤本 和則 松下 光範 本村 陽一

オーム社 2005-10
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☆☆☆☆
ネットにおける意思決定支援のための研究とビジネス動向についてコンパクトにまとめた本

本書の1~4章ではまず技術的な視点から述べていて、まず2章ではインタラクションについて述べています。インタラクションにおいてはユーザの持つシステムのイメージと実際のデザインを一致させることが大事であるとし、ユーザの要求が具体的なものだけではなく、あいまいである場合もあり、そういうあいまいな要求に応えるためにインタラクション技術について言及している。ますシステムとしてユーザの要求を理解する仕組みと、ユーザへの応答を提示する仕組みに分解でき、要求を理解するためにテキストから要求を理解するために概念を単語のベクトル空間であらわす方法について述べていて、またパラメータを操作することで要求を伝えるシステムについて説明しています。次に提示する情報をユーザにわかりやすく提示するために情報を2、3次元であらわしたり階層構造であらわしたり、クラスタリングとユーザによる選択を繰り返した絞込みなどが紹介されている。

3章では協調フィルタリングのためのユーザのモデリングの方法について言及していて、まず多くのユーザの閲覧履歴に基づいてユーザの類似度を定義する方法を述べ、それらの表現方法として確率的表現が適切であるとし、大量のデータから統計的に学習を行え、かつ要素間の因果関係をあらかじめ知識として学習に組み込める「ベイジアンネット」のアルゴリズムについて言及しており、その基本的な学習を推論のアルゴリズムについて説明がなされています。アルゴリズムの他のメリットとして、因果関係を可視化できることや、目的変数と説明変数の区別がないことから異なるタスク間での学習した知識の使いまわしが効くことを挙げています。

次にウェブ上に存在する大量のデータから知識を自動抽出するための方法について紹介を行っていて、自然言語からあらかじめ人手で必要とする情報を抽出するための決まったルールを作成して、そのルールに従った情報を抽出してゆくアプローチが述べられています。またこうして得られる情報には、特に主観的意見などでは人によって違いが生じるため、こうした違いを考慮して信頼度を評価するための指標についても言及しています。

5章ではユーザの意思決定を促進するための方法が紹介されていて、ユーザの意思決定のための有意義な情報として、気付き情報と理解納得の情報の2つを挙げていて、それら2つを用いたシステムについて紹介しています。気付きとして、対象の属性情報をユーザが選択し、その選択された属性によって多次元尺度構成法を用いて2次元描写してやりユーザの発見を促し、またそれらのコメント情報を検索したり、コメント情報から抽出したキーワードの相関関係をグラフ化した図を提示することで、これらの2つの空間を行き来することでユーザの要求を徐々に絞り込むとしています。

最後の章では研究成果をオープン化することでより良い効率でイノベーションを促進できるとしています。オープン化にはプログラム段階からのオープン化と、サービス段階からのオープン化があり、本書ではユーザとサービス業者をいっぺんに開拓できる後者のモデルについて言及しています。

本書は一見ビジネスに重きを置いたような本に見えますが、実際は人工知能学会が発行している本なので技術よりの本です。随所に紹介された手法の参考文献が載っており、最近の研究動向について知るためにはとても便利だと思います。また最近流行りのベイジアンネットワークについてもかなりやさしく説明がされていてためになりました。また本書を読んで思ったこととして、ユーザの閲覧履歴から情報を抽出する強調フィルタリングなどの手法もかなり研究されていますが、基本的に限られたユーザの情報を元にユーザの真の要求を推定するのは難しく、そのためにユーザとのインタラクションのデザインを工夫することがこれまで以上に検索技術で必要になってくるのではないかということが挙げられます。ここで得られたインタラクションの技術をよく咀嚼して自分の研究に活かしていきたいです。

Posted on 2006/10/24 Tue. 18:51 [edit]

category: 読んだ本

thread: ブックレビュー  -  janre: 本・雑誌

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